スマートリングを毎日つけていると、最初にぶつかる現実的な疑問の一つが「お風呂はどうするの?」です。
「外す派」で使い続ける人もいれば、外すのが面倒で「防水だしつけたまま入ろう」と決める人もいます。サウナや温泉となると話がさらに複雑で、「防水 = 熱湯も大丈夫」と単純に考えてはいけない場面があります。
僕は Oura Ring 第4世代を1年半、SOXAI Ring を4ヶ月ほど、それぞれほぼ毎日装着して過ごしました。その中で「入浴時はどうしたか」「サウナではどう判断したか」を正直に書きます。
Whoop と Apple Watch については実機での長期体験はないため、公式スペックと一般的に知られている情報をベースに書きます。あくまで参考情報として読んでください。
各デバイスの防水スペック早見表
| デバイス | 防水規格 | 防水深度の目安 | サウナ対応 | 温泉・入浴 | 泳ぐ |
|---|---|---|---|---|---|
| Oura Ring 第4世代 | ¥42,239Amazonで見る → |
最大100m | 非推奨 | 可(注意あり) | 可 |
| SOXAI Ring 1.1 | ¥42,239Amazonで見る → |
最大100m | 非推奨 | 可(注意あり) | 可 |
| Whoop 5.0 | ¥43,980Amazonで見る → |
IP68 + 水泳対応 | 非推奨 | 可 | 可 |
| Apple Watch SE 3 | ¥32,382Amazonで見る → |
50m防水 | 非推奨 | 可 | 可 |
表の「可」は公称スペックの範囲内であることを意味します。実際には長期間の繰り返し使用や高温条件での変化は保証外になる場合があるため、詳細を読んでから判断してください。
なぜ「防水=温泉・サウナOK」ではないのか
防水規格の「IPX8」や「100m防水」は、常温に近い清水での試験条件 に基づいています。温泉やサウナで問題になるのは水圧ではなく「温度と化学成分」の2点です。
温度の問題
一般的なスマートリングやウェアラブルの動作保証温度は、メーカーにより異なりますが多くが 0〜35°C 程度の使用環境を前提にしています。サウナ(80〜100°C)や熱めの温泉湯(42〜45°C)は、この上限を明確に超えます。
高温環境が繰り返しかかると、内部の接着剤・シール材・基板が劣化する可能性があります。「一度入っただけで壊れる」という話は少ないですが、「毎日サウナで使い続けたら1年以内に防水性が落ちた」という報告は複数あります。
化学成分の問題
温泉水には硫黄・塩分・炭酸・アルカリ・酸性分が含まれています。これらはチタン自体への影響は比較的小さいですが、リングの内側に使われているシリコン素材・コーティング・充電接点の劣化を早める可能性があります。
普通のお風呂(塩素消毒されている水道水)でも、シャンプー・ボディソープの成分が充電接点や溝に入り込むと、充電不良や錆びのリスクが出てきます。入浴後は必ず水洗いして乾燥させることを公式も推奨しています。
Oura Ring のお風呂・サウナ事情
Oura Ring 第4世代の防水性能は最大100mで、スイミングにも対応しています。公式は「シャワー・水泳は問題なし、ただし熱湯・スチームサウナは非推奨」というスタンスです。
入浴(お風呂・シャワー)
毎日の入浴でつけたままにしている人は多く、1〜2年使って特に問題ないという報告は珍しくありません。ただし気をつけたいポイントが一つあります。
シャンプーやコンディショナーをつけたとき、リングの内側に泡が入ります。髪を洗いながらリングがキュッと締まる感覚があり、「ゴム手袋越しに何かが絡まった」みたいな感触があります。悪化する場合は内側の汚れ蓄積で皮膚が荒れることがあるので、入浴後に内側を流水で軽く洗い流すのが無難です。
僕の場合は1年半、毎日お風呂につけたまま入っていましたが、防水性能に問題は出ていません。ただし、これは僕の個人的な体験であって、使い方や製造ロットの差があることは念頭においてください。
サウナ
公式の立場は「熱いサウナ(スチーム・フィンランド式)は非推奨」です。
僕自身は週2回ほどサウナに行きますが、Oura Ring はリングを外してロッカーに置いています。理由は2つで、「公式が非推奨と言っている」こと、そして「サウナ中は光学センサーが誤作動するのか、稀におかしな心拍数値が記録されることがある」という情報を複数見かけたからです。
「ドライサウナで何度か入ったことがあるが特に壊れていない」という声もありますが、それが1〜2回なのか100回以上なのかで意味が違います。サウナは長期的なリスクとして考えたほうが安全です。
温泉
温泉は「防水は問題なし、ただし温度と泉質によっては注意」が現実的な答えです。
内湯で湯温40〜42°C程度なら、短時間であれば即壊れるリスクは低いです。ただし硫黄泉・炭酸泉・塩化物泉など泉質が強い温泉では、チタン自体より充電接点への影響が気になります。「温泉に毎週入っていたら1年で充電ポートが錆びた」という報告も実際にあります。
温泉旅行では外してロッカーか部屋に置いておくのが、最もリスクが少ない選択です。
SOXAI Ring のお風呂・サウナ事情
SOXAI Ring 1.1 の防水性能も最大100mで、基本的なスペックは Oura Ring と同等です。国産チタン製で、品質管理は日本基準。
入浴・シャワー
公式は「シャワー・水泳は問題なし」としており、日常の入浴でつけたままにしている人は多いです。Oura Ring と同様、入浴後は内側を流水で流すことが推奨されています。
SOXAI Ring の形状は Oura Ring より若干フラットで、リングの内側への泡の入り込みが少ないという感想を持つ人もいます。ただし個体差や着け方の違いもあるため、一概には言えません。
サウナ
公式の見解は Oura Ring と同様で「サウナは非推奨」です。
特にウロア式のフィンランドサウナ(温度80〜100°C)では、リングの内部気圧と外部気圧の差が大きくなり、シール材に想定外のストレスがかかる可能性があります。スチームサウナ(湿度100%に近い)も同様に、防水試験とは異なる条件です。
国産デバイスとしてサポートが日本語で受けられる強みがあるので、万が一の際は SOXAI の公式サポートに問い合わせるのが早いです。
Whoop 5.0 のお風呂・サウナ事情
Whoop 5.0 は IP68 防水 + 水泳対応(最大10m)を謳っています。リストバンド型でリングより接着面積が大きく、使用者の多くが「運動中も含めてつけっぱなし」というスタイルです。
入浴
Whoop は「水泳・入浴でもつけたままにできる」設計を明確に打ち出しており、バンドはシリコン製で汗や水に強い素材を使っています。毎日の入浴・シャワーは想定内の使用条件です。
サウナ
Whoop の公式も「サウナは非推奨」に分類されています。ただし Whoop ユーザーはフィットネス系のヘビーユーザーが多く、「フィンランドサウナで毎週使っているが特に問題はない」という声が欧米ユーザーから多数あるのも事実です。
公式スペック外の使い方なので、あくまで自己責任の話です。
Apple Watch SE 3 のお風呂・サウナ事情
Apple Watch SE 3 の防水性能は WR50 で、50m防水です。水泳や水しぶきには対応していますが、Apple の公式サポートページは「長時間の水中使用やサウナ、スチームルームへの使用は避けてください」と明記しています。
入浴
Apple Watch のシャワー使用については、「短いシャワーなら問題ないが、熱いお湯への長時間浸漬は推奨しない」がApple の立場です。
実用上では、普通のシャワーで壊れたという報告はほとんどありません。ただし浴槽に沈める・温泉に入る、は保証外です。
サウナ
Apple Watch もサウナは明確に「非推奨」です。高温環境でアラートが出て自動的に機能が制限されるケースが報告されており、サウナ中に画面がオフになって操作できなくなることもあります。
スマートリングと比べてディスプレイ・タッチパネル・スピーカー・マイクが内蔵されているぶん、高温・高湿度への耐性はスマートリングより低いとみておくのが無難です。
防水を長持ちさせるためのケア
どのデバイスでも、防水性を長期間維持するためにやっておくべきことがあります。
充電前に乾燥させる
入浴・水泳後、充電する前に内側の水分をしっかり拭き取ることが重要です。Oura Ring・SOXAI Ring は充電接点が本体の内側にあり、水分が残ったまま充電すると接点が腐食するリスクがあります。乾いたタオルで拭いてから5〜10分乾燥させてから充電するのが無難です。
接点を定期的に清潔にする
週に1回、充電接点を綿棒で軽く拭き取るだけで、充電不良の多くは防げます。シャンプーや汗が乾燥して結晶化すると、接点に膜を作ります。「最近充電が遅くなった」と感じたら、まず接点の清掃を試してください。
強い衝撃を与えない
防水性能は内部シールの状態に依存します。硬い床に落とす・壁に思い切りぶつけるといった衝撃は、シールに亀裂を入れる可能性があります。落下後に防水テストをしたわけでないため、「見た目は問題なさそう」でも内部シールが痛んでいるケースがあります。
よくある質問
Q. スマートリングを毎日お風呂に入れて使っても壊れませんか?
A. 多くのユーザーが毎日の入浴でつけたまま使っており、1〜2年以上問題なく使えている報告は多いです。ただし、つけたままシャンプーしたあとは内側をしっかり流して乾燥させることが重要です。「壊れるかどうか」より「長期間の繰り返しで防水性が落ちていくリスク」として考えると現実に近いです。個人差があります。
Q. サウナ対応のスマートリングはありますか?
A. 2026年時点で、フィンランド式ドライサウナ(80〜100°C)を公式に「対応」としているスマートリングは一般には存在しません。「耐熱スマートリング」として宣伝されている製品もありますが、想定温度や試験条件を確認してから判断してください。大手ブランドは一様に「サウナは非推奨」としています。
Q. 温泉旅行でリングをどうすれば良いですか?
A. 一番シンプルな答えは「外す」です。温泉の泉質・温度・浸漬時間は多様で、防水試験とは前提が違います。リングを外してロッカーや部屋に置いておけば、壊れるリスクはゼロです。温泉に入る数時間の計測データが欠けるのは、デバイスを壊すリスクより小さいです。
Q. SOXAI Ring と Oura Ring、防水の強さに差はありますか?
A. 公称スペックは双方とも最大100m防水で、規格上の差はありません。実際の耐久性は製造品質・シールの設計によりますが、長期比較データは公開されていないため、現時点では「ほぼ同等」と考えておくのが妥当です。日本語サポートがある分、SOXAI Ring は問題発生時に相談しやすいという実用上の差はあります。



